【歯の知識】歯科治療を難しくする病気 その4【脳梗塞】

脳梗塞 アイキャッチ 歯の知識

石渡歯科では問診表に全身疾患をうかがう項目があります。

歯医者でお聞きする全身疾患は

「高血圧・糖尿病・骨粗鬆症・脳梗塞」です。

全身疾患の申告は、ご自身が安心して治療を受けるために大切です。

今回は全身疾患の「脳梗塞」について解説していきたいと思います。

脳梗塞は脳の血管が詰まっている状態

脳へ血液が行かない状態を脳血管障害といい、脳血管障害は脳梗塞と脳出血があります。

特に脳梗塞は脳へ血液を送る血管が詰まる状態のことを言います。

脳梗塞の方は血管が詰らないように、血液がさらさらになる抗血小板薬を服用しています。

脳梗塞による影響

脳梗塞により脳に血液が届かないと脳細胞が死んでしまいます。

脳細胞は全身の筋肉に動かす信号を送っていますが、

脳細胞が死んでしまうことで信号がなくなり筋肉が動かなくなります。

手足のマヒ

脳梗塞により手足がうまく動かしづらく、

お箸やスプーン等をつかって食べ物を口元へ運ぶのが困難になります。

また、食べ物を適当な大きさにすることも難しくなります。

手足のリハビリは理学療法士さんや作業療法士さんと共に行います。

食事の際に食べ物の大きさや道具を使いやすいように試行錯誤していきます。

しゃべりづらい

顔の筋肉が動きづらく、

「吸う」「くわえる」などの動作が難しいです。

口周りのリハビリは言語聴覚士さんと共に行います。

のみこみづらい

あご・ベロ等の筋肉が動きづらく、

のみこむことが難しくなります。

こちらも言語聴覚士さんと共にリハビリを行います。

また、のみこみを補助するために入れ歯をつくる・調整していきます。

認知能力の低下

脳細胞は筋肉を動かすだけではなく、

物を認識する・味を感じる・動きの確認などもあります。

認知能力の低下によりコミュニケーションが取りづらくなります。

食事や治療をすること自体がわからなくなってしまいます。

歯の治療への影響

水が貯めづらくむせる

お口のお掃除や歯を削るとき大量の水を使います。

お水をうまくためておくことが難しくなりますので、

治療がつらくなることがあります。

薬の効果で血が出やすい

脳梗塞を防ぐために抗血小板薬をのみます。

抗血小板薬を飲んでいると血が固まる力が弱まり、血がとまりづらくなります。

そのため、歯を抜くときなど血が出る処置をしたあと止血が難しいです。

歯を抜く前に抗血小板薬をやめることはできないので、

治療中は出血のコントロールを注意して行います。

脳梗塞の原因

脱水

血液の水分が少なくなると、血流が悪くなります。

血流が悪くなると血が固まり、血栓となり血流を止めてしまいます。

水分補給のために定期的な水分補給を行いましょう。

経口補水液の方がより効果的です。

高コレステロール

コレステロールが高いと血流が悪くなります。

脱水と同様に、血栓ができて血流を止めてしまいます。

また、血管が太くなりますので脳梗塞の確率が高くなります。

食事の改善や運動、内科の受診をおすすめします。

心臓の動きが悪い方

心臓は血液を送るポンプです。

ポンプの働きが弱いので、血流が弱くなります。

脱水・高コレステロールと同様に血栓ができやすくなり、

脳梗塞になりやすいです。

動脈硬化

血管はゴムのような柔らかさがあります。

しかし、年を取る・糖尿病・高コレステロールなどで

血管は硬くなったり、血管が細くなり動脈硬化がおきます。

動脈硬化がおきると、より血栓により血流が止まりやすくなります。

食事の改善や運動など生活習慣の改善や内科の受診をおすすめします。

歯周病

歯周病がすすむと、歯ぐきが常に炎症がおきて毛細血管が広がります。

その広がった血管から歯周病菌が入り、血管の中で増えて塊になると血流を悪くします。

歯磨きを見直すのと歯医者さんで汚れを取ってもらうことをおすすめします。

まとめ

脳梗塞とは脳の血管がつまっている状態になります。

歯の治療への影響

  • 水が貯めづらくむせる
  • 薬の効果で血が出やすい

脳梗塞による影響で

  • 手足のマヒ
  • しゃべりづらい
  • のみこみづらい
  • 認知能力の低下

脳梗塞の原因

  • 脱水
  • 高コレステロール
  • 心臓の動きが悪い方
  • 動脈硬化
  • 歯周病

脳梗塞になったらできる限り出血する治療は避けたいところです。

そのために予防として定期的は受診をおすすめします。

他の全身疾患についてご興味がある方はこちらもどうぞ

以上になります。

ご興味あれば石渡歯科クリニックをご利用ください。

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少しずつ気を使うことで歯を大切にする意識が高まると思います。

今回の内容があなたの健康寿命を延ばす手助けになると幸いです。

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