【歯の知識】歯茎から血が出る原因は?【歯肉炎・歯周病】

歯肉炎・歯周病 アイキャッチ 歯の知識

歯磨したら、歯ブラシに血がついてる!!

そんなことはありませんか?

歯ぐきはれていると、簡単に血が出やすくなります。

また、歯ぐきの出血は主に歯肉炎や歯周病が考えられます。

歯周病!?このまま血が出続けないか不安・・・

安心してください!簡単な方法でよくなります!

歯ブラシをしましょう

歯ブラシは毎日していますよ?そんな当たり前のことでなおるんですか?

歯肉炎・歯周病予防に大切なのはできるだけ口の汚れや細菌を取り除くことです。

歯肉炎・歯周病をしって、しっかり予防していきましょう!!

それでは解説していきます。

歯肉炎・歯周病

歯肉炎や歯周病の原因は歯周病菌が増えてしまうからです。

歯周病菌は食べかすなどのタンパク質を栄養として、副産物をして毒素を出します。

この毒素により歯茎が炎症を起こし、歯茎が腫れて血が出やすくなります。

この歯ぐきが腫れている状態が歯肉炎です。

さらに炎症が歯を支える骨(歯槽骨)にまで広がると骨が減ります。

骨が減ってしまった状態が歯周病です。

体の骨は常につくりかえられていますが、歯を支える歯槽骨も同じです。

しかし、炎症により骨のつくりかえの仕組みを邪魔され、骨が減ります。

なので歯肉炎・歯周病の治療としては歯周病菌を増やさない環境づくりが大切になります。

歯肉炎と歯周病のちがい

歯肉炎と歯周炎は、歯周ポケットの深さ・出血・歯のぐらつき・エックス線検査等で診断します。

検査

歯周ポケットの深さ

深さを測ることで歯肉炎・歯周病の進行具合を調べます。

正常値は2~3mmです。

出血

汚れが取れていない場所の目印にします。

もっと汚れをわかりやすくために追加で汚れの染め出しをすることがあります。

エックス線検査

エックス線を利用して、ポケット検査ではわからなかった骨の量を確認していきます。

歯肉炎

歯周病菌の毒素により歯茎に炎症が起き、腫れや出血が起こります。

歯周ポケットの深さは2〜3mm(正常値)。

出血があっても、歯のぐらつきはありません。

歯周炎

歯肉炎の炎症が進行すると、歯を支える骨、歯槽骨が破壊されていきます。

歯周ポケットは4mm以上と深くなり、歯のぐらつきがわかりやすくなってきます。

エックス線でも歯槽骨が減っているのが分かります。

症状を悪化させるもの

歯石

歯石はだ液の中のカルシウムの沈着や歯周病菌の塊(プラーク)の石灰化によって作られます。

歯石は炎症の原因ではありません。あくまで炎症を起こすのは歯周病菌の毒素です。

歯石は歯表面もしくは根っこの表面をざらざらにし、歯周病菌を付きやすくしてしまうのです。

なので歯石が溜まらないように歯磨きすること、付着した歯石は定期的に取り除くことが大切です。

歯石以外の原因

糖尿病

免疫機能の低下により炎症が起きやすくなります。

喫煙

血流が悪くなり免疫機能を低下させます。

歯ぎしり

過剰な力は歯を揺さぶります。

合っていないかぶせもの

磨きづらくなり歯周病菌が溜まりやすくなります。

汚れが付きづらい・劣化しづらい安定した材質のかぶせものを選ぶとメンテナンスが楽になります。

合っていない入れ歯

入れ歯が動くことで、残っている歯が揺さぶられます。

不規則な食習慣

動脈硬化などにより血行不良をおこす。

全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常)

糖尿病は血行不良。骨粗鬆症は骨の代謝障害。

ホルモン異常(妊娠など)は歯周病を悪化します。

薬(高血圧・免疫抑制剤)

薬の副作用により歯肉炎・歯周炎が悪化する。

口呼吸による口腔乾燥

だ液が少なくなり、食べかすや歯周病が流されなくなり症状が悪化する。

他ストレスなど

治療

セルフケア

歯肉炎、歯周病ともにまずはご自身での日々の清掃が大切です。

プラークは毎日付着します。セルフケアにて清潔な状態を保ちましょう。

そのために今一度、汚れを落とせているか歯科医院でみてもらいましょう。

細かい場所は歯ブラシ以外に、歯間ブラシや糸ようじも使いましょう。

炎症の原因である歯周病菌が取れると、だいたい10日程度で治まってきます。

プロフェッショナルケア

歯石がついてる場合は歯医者さんで安全に取ってもらいましょう。

ご自身での歯石除去は歯や歯茎を傷つけることがあり、やめましょう。

歯周病になるとポケットが深くなり、自分では磨けない場所が増えます。

毎日のセルフケアに加え、定期健診をお勧めします。

3~4か月ごとに歯医者さんで歯周ポケットの中を洗うのがおすすめです。

歯周ポケットが深い場所が多い・歯周病が重症な方はもっと短い間隔で歯周ポケット内を洗う必要があります。

歯周外科・歯周補綴

歯周病がひどい人は外科手術やかぶせ物により歯周病の進行を抑えます。

歯周外科

出血がひどい組織や清掃がしやすくなるように、邪魔な組織をとりのぞきます。

最近は歯茎の腫れが落ち着いてきたら、歯槽骨を再生する再生治療を行う場合があります。

歯周補綴

歯茎の腫れが落ち着いたら、接着材やかぶせ物・入れ歯等を利用して歯周病の進行を抑えます。

抜歯

歯周病がひどくなりすぎて、歯が動いて食事がしづらい・痛む場合は歯を抜きます。

まとめ

歯肉炎・歯周炎の原因は歯周病菌になります。

歯周病菌を残さないようにすることが大切です。

歯ブラシのみでは限界がありますので歯間ブラシや糸ようじを使って、清潔に保ちましょう。

磨きづらい場所がわかっているとより効率的です。歯医者さんではプラークの染め出しもできます。

自分で取りきれない汚れは歯医者さんで定期的に取ってもらいましょう。

歯石以外にも歯に歯周病菌がつきやすくする病気や環境としては

  • 糖尿病
  • 喫煙
  • 歯ぎしり
  • 合っていない入れ歯
  • 合っていないかぶせ物
  • 不規則な食習慣
  • 全身疾患
  • 口呼吸による口腔乾燥
  • ストレスなど

がありますので生活習慣や定期健診にて改善していきましょう。

なかなか歯周病が治らない場合や、歯周病が落ち着いた場合は歯周外科・歯周補綴を行います。

以上になります。

ご興味あれば石渡歯科クリニックをご利用ください。

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少しずつ気を使うことで歯を大切にする意識が高まると思います。

今回の内容があなたの健康寿命を延ばす手助けになると幸いです。

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